ウスパルタ・ヤルワチで食べた名物のパン
ウスパルタ・ヤルワチを歩いていると通りに面したガラスにピザのように大きなパンがずらりと並べてあった。
名物らしいパンだなと思って、お店に入って少し作業を見学させてもらった。
HAMURSUZ(ハムルスズ)という名前らしく、この地域では朝食には欠かせないパンらしい。
値段はプレーンで3TL(150円)、ケシの実入りは4TL(200円)
トルコ語に直訳すると”パン生地ではない、パン生地のない”を意味する。
直訳すると意味がわからないので、話を伺うと、これは”生地が発酵してない”を意味するそうだ。
それでようやく納得。しかし、パンの名前にこういう名前を付けるのはいかにもトルコらしいなー。
材料に特徴があって、発酵させない代わりに生地に茹でたジャガイモをすりおろしを、小麦粉、塩、水と混ぜて練りこんで生地にするようで、とても興味深い。
そして作り方を見学すると、その過程もまた変わっている。
トルコにはパイ生地のように層になっているKATMER(カトメル)があって、何回も何回も生地を折り込んでは広げていくやり方が主流だ。
それに対してHAMURSUZ(ハムルスズ)はまず向こうが透けるほど薄く大きく延ばすところから始まる。
そこへこのあたりに産物でもあるケシの実と溶かしバターを全体に振って、くるくるとロール状に巻いていく。それを渦を巻くようにして内から巻く。
それで終わりなのかと思いき、綿棒で再び平らにして、その上から仕上げにヨーグルトと卵を混ぜたものを表面に塗りつけ、上にゴマやクロタネソウ(チョレッキオトゥ)を振りかけてからから窯に入れる。
この画像を見ただけでも、焼きたてはさぞおいしいのだろうと想像させる。
実際手でちぎってみるて、薄い層が出来てて、ねじれてて層と層とのあいだにほのかにケシの実の香ばしい香りがする。
パイのような生地を作るのも、このような別のやり方があるのだと発見。
中に具を入れるのも、このほうが簡単で理に適っている。
生地をあそこまで手早く薄く出来るのなら、練りこんでいくよりもはるかにこのやり方がよりたやすいのかもしれない。
パンもいろいろあるけど、また一つ発見に成功だ。
all rights reserved