原始的な干し肉・パストゥルマがここに
昨日ヤルワチに着いてからすぐに役所の方へ出向き、郷土料理に詳しい方とある約束をしていた。
ヤルワチの郷土料理の中でも面白い食材でもあるパストゥルマという干し肉にとても興味を引いたので、パストゥルマとそれを使った料理を何とか見ることができないか。その方も知人を見つけて、今日その家に伺うことになっていた。
頂いた郷土料理の本の中にも、沢山の料理があったが、短い期間でそれをすべて食べれるわけも、見れるわけもない。
どれかに絞らないといけないし、自分が心惹かれる特徴のある食べものを選ぶことにしている。
そう言う訳で今回ターゲットにしたのはこのパストゥルマ。
今トルコでは牛肉にスパイスのペーストでコーティングしたものを乾燥させた生ハムがパストゥルマとして売られている。
今までそれしか見たことが無かったが、今回その原型とも言えるパストゥルマがここにあった。
羊や山羊のあらば肉、モモ肉などを水につけて血抜きした後で、荒塩をすりこむ。それをバルコニーなどでひもで吊るして、乾燥させるのそうだ。埃がかぶらないように、ガーゼや薄い布などをかぶせることも注意するとの事。
冬に使うために、湿気のない涼しいところで保存するそうだ。
色は悪いけど、乾燥させた感バリバリの肉。
今日はそれを小さく刻んで作った、ブラマチ・スープを頂いた。
挽き割り小麦と小麦粉、塩、パストゥルマ、溶かしバターに赤唐辛子を入れて作った香味油のみで作るとてもシンプルなもの。
このブラマチスープは小麦系のスープでシンプル過ぎるので、今ではあまりトルコで飲まれるスープではない。一昔前のスープとも言えると思う。
でもこの地域には塩漬けし乾燥させた肉があるため、それを小さく刻み加えることで、スープ自体にほんのり塩加減を加え、アクセントになっている。肉が入っているから、何もないものよりもどんどん食べれる。日本の何も入ってない粥よりも、ちょっと塩気が入った具があるだけで食が進む感じ。
主原料は違えど、とても親近感がわく食べ物に思えた。
そういう意味では、この地域は昔ながらの食文化が続いているのだと思ったなー。穴場的な地域で自分の中でヒット性の当たりだ。
今回は時間があまりなかったけど、面白い地域だから、次回ゆっくりきてみたいと思う。