トルコ料理紀行 ~全土制覇へ!食探求の旅~

トルコ料理を紐解く旅に出かけた。トルコ中をくまなく旅し、食べまくり、触れ合いのなかでトルコの食を探し求めていく。

ズッキーニの花を揚げてみる

 前回の宿泊同様、ミンドス・ペンションの料理担当のスルタンさんと料理話をしていた。

  

 「前回来た春にはキノコや山菜が旬の食材だったよね。それを玉ねぎと炒めて卵で閉じたカヴルマっていうのがあったけど。」

 

 「じゃあ今の旬と言えば夏野菜?」

 と聞くと、

 

 「勿論それもあるけど、ズッキーニの花かな。」

 って答えた。

 

 6月から9月までズッキーニが採れる期間だけ、その花も同じように食べるようだ。

 ズッキーニの花を使った料理と言えば、以前8月に北キプロスに行った時に、花の中にお米を入れて炊いた、カバック・チチェッキ。ドルマスを食べたことがあった。

 一口サイズで食べやすく、さわやかなミント味。オリーブオイルを使う料理だから、冷たくして食べるとよりあじが浸みて美味しい。

 日本でいう手毬寿司感覚の夏らしい食べ物。

 

 そのドルマの話をすると、

 「花は衣に浸けて揚げたほうがもっと美味しいわ」って話になって、、、

 

 「それはまだ食べたことがないなー。美味しそうに話するから、食べたくなるよーー。」

 

 、、で、結局オーナーの計らいで朝食時に作ってあげるという事になったのです。

 

 「あなただから仕方ないわねーーー!」って。

 

 本音では、

 

 よし! しめしめ。

  

 

 

 で、早速ズッキーニの花を買いに出かけたのです。

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 市場に行く手前にズッキーニの花を発見。

 大きなポリバケツにズッキーニの花をいっぱい詰めてる。

 40個で200円だそう。

 今朝採ったばかりで新鮮そのもの。

 

 そもそもズッキーニの花は夜の間に咲いて、朝から昼までに萎んでしまうそう。

 だから、中に詰め物をするドルマっていう料理には、開いた状態で摘まないと中に詰め物をしにくいのだそうだ。

 今日食べるものは今日採る。それを過ぎればだめなんだとか。

 

 とりあえず40個買って、スルタンさんへ手渡した。

 

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 花のへたを丁寧に採って、水に浸して軽く洗い、ペーパーの上に置いて、水を切っておきます。

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 ボールに小麦粉とトウモロコシの粉、またはセモリナ粉を半々に加えて、卵、塩少々、水を加えて衣を作ります。

 花を衣にまぶしながら、オリーヴオイルで揚げて出来上がり。

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  ヨーグルトを上から変えて食べるとよりおいしい。

  トウモロコシの粉を加えることで外はカリカリ、中はふっくらに仕上がります。

  花の独特な匂いは全くしないし、むしろズッキーニのほのかな香りと甘みも感じますね。食感も滑らかで、油を通すとしっとりで舌に違和感も感じさせないなーー。

  花を食べているという感じは全くしないのです。

   

  トルコでもズッキーニの花を食べるのはエーゲ海や地中海のみで、他の地域の人にはどうやら違和感があるみたい。

  でも一度この味を知ったら、病みつきになるって。

 

  朝から十数個食べたけど、まったく胃もたれもしないし、実に軽い!

  

  貝のように美味しいって例えられるのだけど、野菜でこういう風に何個でも食べれるっていうのは、そういう美味しさがあるってことかな。

   

  オーナーの人達は飽きるほど食べたみたいで、俺たちは要らないって断られました。なので、宿泊のお客さんにも食べてもらいました。そのほうが喜んでもらえました。

  

  9月まで飽きれるほど食べないと、来年までしばらく食べられないからね!

  

  でもこういう旬があるって楽しいこと。そしてまた来年を迎える。