トルコ料理紀行 ~全土制覇へ!食探求の旅~

トルコ料理を紐解く旅に出かけた。トルコ中をくまなく旅し、食べまくり、触れ合いのなかでトルコの食を探し求めていく。

中国新聞・海外メールに”旬の葉で巻く郷土料理”の記事が掲載されました

 

中国新聞・海外レポート

第31回 旬の葉で巻く郷土料理

 

今回は2度目の訪問となった東部地域のマラトヤ県からです。

ここの名物は何といってもサルマ

サルマは巻くという意味で一般的にはぶどうの葉を使って米や挽き割り小麦、肉を包んで煮た料理が有名です。

しかもこのサルマという料理は、ドルマ(詰め物)という料理と名前が混合するすることがある。葉っぱで巻いてもドルマといったり、サルマといったりと様ざま。

 

もちろんピーマンや茄子、トマトに具を入れて調理すれば、ドルマ(詰め物)と必ず言います。

 

この葉っぱで巻くサルマはササーン朝のペルシアの時代から作られていたという記録があるようで、かなり古い料理です。

それからオスマン帝国の時代にも勿論継承され、領土拡大によってヨーロッパにも伝わっていくことになります。

 

私達がよく食べるロールキャベツもこのサルマが発祥なのです。

ロールキャベツで思い出しましたが、BSでヨーロッパ食堂という番組があり、日本にある洋食のルーツを探るという番組がありました。

トルコ編ではこのロールキャベツが企画されており、その案内人として私がする予定でした。

が、しかし、ちょうどその時にイスタンブール市内で政府側と市民側とででも衝突があり、それがきっかけで番組もキャンセル。撮ったとしても、放送できる確証はないとのことで、すべてがなくってしまいました。

ロールキャベツの知られざるルーツを知って頂くには、面白そうな番組でしたが、しかたありません。

 

さてさて、話を元に戻しましょう。

マラトヤにはサルマの種類が豊富なんです。

私も驚いたほどで、季節ごとに旬の葉っぱがあれば、なんでもサルマにしてしまうというんです。

一番はなんといってもサクランボも葉です。

ぶどうの葉よりも3分の1程度の大きさなので、どうやって包むのだろうかと不思議なのですが、当然中に詰めるものも小さくなります。

肉や米などは包めません。

細かく挽いた小麦を使いますが、それを練って中に詰めます。

 

桑の葉、インゲンなどもサルマにしてしまうので、驚きです。

それだけ食も豊かという事ですね。

 

東部地域はどうしても肉と小麦というイメージなのですが、マラトヤは意外に食の種類も多くてマラトヤ市民も食にもこだわりがもつ人が多いという印象です。

 

 今回訪れたのは、ムンバルという腸詰め料理を売りにしているお店で、その他に郷土料理を提供しています。ここでは、旬の時期に集めたサクランボも葉を生、もしくは塩漬けにしておいたものを使います。

  家庭料理のお店はどの県にも少なからずあるのですが、本当に自信もって作っている店主の店の料理はやはり違いますね。

  行政がバックについて、適当にしている店は結局すぐに潰れてしまうのが現実。自分の力でっていう所が、やはりお客さんは求めているし、それだけの物は作っている感じがします。

  

  短い時間でしたが、是非レポートしたいなと思ったんです。

 

  それではどうぞ

 

 

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