見た目がグロテスクな市民食・シュルダン
アダナ県の中心・アダナのバスターミナルに到着。
内陸の乾燥したコンヤから地中海に近いデルタ地域に位置するアダナに移動したもんだから、もう大変。
8月末はまだまだ暑いと予想はしていたけど、暑さを苦しめたのは湿気!
来るんじゃなかったかなー。
でも来たからには、何か変わった食べ物見つけないとなー。
薄暗くなった時間、バスターミナル(オトガル)から市内行きのバスに乗る前に、小さな屋台で何人かが”いなりずし”のようなものをかじっているのを見かけた。
急いでいたので、何だろうな――って首をかしげながら、バスに乗り込んで中心に。
ホテルにチェックインしてから、店員さんからお勧めの食べ物を教えてくれた。
「これを食べなきゃ、アダナを堪能したって事にはならないから、是非食べて! 夜にはシュルダンというものを売る屋台が出るから!」
その言葉を信じ、教えてくれた場所にいくと、さっきオトガルで見た感じの屋台が数件並んでいた。
なるほど、あの時見たのはこれだったのかー!
大きな鍋に何やらグロテスクな食べ物が煮てある。
どう見てもグロテスク。
どうみても男性の性器。
この正体は羊の胃腸の上にある部位だそうで、子羊か一歳経った雄の羊のものが柔らかく、美味しいとの事。
中にトマトペーストで味付けしたお米がぎっしり詰まったものだ。それを大鍋で3時間程煮込んだもの。
トルコ中を旅して、一番グロテスクな食べ物だっただけに、すぐにパクつくって感じにはならず、、。
でも、ホテルの人に勧められたし、左右を見てもシュルダンをたぶりついてる人だらけ。お変わりする人も続出。
驚いたのが、お客さんは男性だけでなく、子供、女性問わない事。
若い女性もかぶりつく、かぶりつく!
それに負けてはいられないと、食べ方を伝授してもらう。
これにはクミンと唐辛子をふりかけるみたいで、あとはかぶりつく!
かぶりつくと、中はぎっしりピラフが出てきた!
内臓とはいえ、丁寧に洗っているせいか、臭みはなく、柔らかい。
イカの詰め物よりも柔らかく、するっと口で噛みきれるほど。
グロテスクな見た目は、一口食べた後に忘れてしまう!
クミンがやたら合うし、辛くして食べるともう一つお変わりしたくなる!
何とも変わった食文化。
イスラム教の多いトルコだけど、お酒を飲む人は結構多い。
お酒を飲んだ後の一品として食べられるみたいなんだ。
暑い日中でも、夜には涼しくなるから、飛ぶように売れる!
大鍋の中にも何百って入ってて、それがあっという間になくなるからすごい。